短報
新人看護師が体験した点滴静脈注射技術の困難と習得に向けての学び
豊島 由樹子
1
,
萩 弓枝
1
,
伊藤 ふみ子
2
,
西堀 好恵
3
1聖隷クリストファー大学看護学部
2横浜創英短期大学看護学科
3前聖隷クリストファー大学看護学部
pp.1018-1019
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101351
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はじめに
近年,卒業直後の看護師の実践能力と,臨床現場が期待している能力の乖離が指摘されており,約7割の新人看護師が仕事を続けるうえでの悩みの上位に技術の不足をあげている。看護基本技術のなかで点滴静脈注射の技術は,患者に侵襲を伴うため基礎教育では体験機会が少なく,就職時における習得状況が低いことが指摘されている1,2)。しかし点滴静脈注射にまつわるインシデント報告はどの病院においても上位を占めており,医療事故につながりやすい技術である。
そのため新人看護師が就職後に点滴静脈注射の技術においてどのような困難に直面し,技術の習得に向けてどんな学びを体験したかを明らかにすることが,看護技術の習得に向けた教育への示唆につながると考え,研究を行なった。
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