連載 やじうま宮子の看護管理な日々――看護師長でいこう!・29
年を重ねて許せること,許せないこと
宮子 あずさ
1
1東京厚生年金病院
pp.810-811
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101296
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なんとなく……現場が殺伐としています
後期高齢者医療制度をめぐって,日々年配者の方の憤怒の声がマスコミを賑わせています。私自身も医療の現場にいて,本当にこれでいいのかと問題に思うことが山のよう。医療費削減の国策をひしひし感じながら,患者さんを在宅へ戻さねばならない状況に,なんとも言えないやましさも感じているのです。世の中は在宅医療を望む人ばかりではありませんし,望んでも無理な人もいるでしょう。もう少しゆっくりしたペースでことを進めたい,と多くの看護師が感じているのではないでしょうか。
「金持ち喧嘩せず」の豊かな時代が終わり,せちがらい時代になりました。世情の変化は,そのまま医療の現場にも反映します。患者さんとそのご家族が不寛容になり,ちょっとしたことでキレて逸脱する――。そんな恐怖を私も時に身近に感じます。
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