連載 今に生きるあのヒトコト・7
“一粒の麦となれ”
江口 恵子
1
1霧島市立医師会医療センター
pp.561
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101241
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今年も多くの新人看護師を迎えることができた。採用前の看護技術研修を皮切りに,集合教育と各部署での現場研修,夜勤の研修と続き,緊張のなか輝き出した彼女たちの瞳に安堵感を覚える。新人が落ち着くと,各部署の看護師長・副看護師長との今年度の目標面接が始まり,新たな決意を聞き頼もしく,うれしく感じる。
思い起こせば30余年前,看護師になって5年目の夏,私は母を胃がんで亡くした。母の希望に沿って在宅で看取った2か月の間の,母のさまざまな言動に,これまでの自分がいかに患者さんの気持ちをわかっていなかったかを,思い知らされた。
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