特集 新人教育担当者の支援に向けて
「新人看護職員と新人教育担当者に教育的支援をする研修会」の成果 早期離職を防止するための神奈川県の試み
研修会立案の背景とねらい
大山 晶子
1
,
矢島 道子
1
,
柏木 弘子
1
,
鈴木 勝博
1
,
木島 俊夫
1
1神奈川県保健福祉部地域保健福祉課
pp.348-353
発行日 2008年5月10日
Published Date 2008/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101192
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はじめに
神奈川県(以下,本県)における新人看護職員離職率は9.2%であり1),今後の年少人口の減少に伴い新卒者の確保が困難になる状況において看護職員の需要を充たしていくためには,早期離職を防止し,新人看護職員が生き生きと成長し働き続けられる卒後教育支援体制の整備が重要となっている。
このようななか,本県では,新人看護職員確保対策の一環として,2007(平成19)年度より「新人看護職員と新人教育担当者に教育的支援をする研修会」(以下,研修会)を新たに実施した。
この研修会には,大きな特徴が4つある。まず1つめとして対象者が新人看護職員と新人教育担当者双方であること,2つめは,研修対象を300床以下の中小規模病院としていることである。また,3つめとして,研修会場において研修者・講師が共に考え学ぶ場としてさまざまな試みを行ない,その研修内容を県内医療機関に具体的な実践例として提案していくこと,さらに4つめとして,対象者を支援する講師を看護基礎教育の専任教員および臨床の現任教育担当者の双方とし,県内29施設より36名の派遣を受けて実施したことである。
まずはこの研修実施にかかるねらいと研修計画立案までの背景を紹介することで,今後の新人看護職員の離職防止対策への具体的な提案となることを期待したい。
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