連載 看護師の働き方を経済学から読み解く・10
「職務価値」に見合う賃金だろうか
角田 由佳
1
1前 国立社会保障・人口問題研究所
pp.60-65
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100773
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第8回,第9回にわたって,日本では看護師の労働市場が二重構造になっており,その第1階層と第2階層で賃金に格差が存在することを検証した。そして,より高い賃金が支払われる第1階層においては,公的病院や学校法人立病院といった,看護師養成機関と採用上関連を持つ病院が,新規学卒や継続就労の看護師を雇う一方,第2階層である他の私的病院は,結婚や出産等で一度退職した看護師を雇う構造にあることも明らかにした。
今回は,第1階層と第2階層の間の賃金格差について,「職務価値」という観点から分析する。
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