特別記事
―看護に活かすITマネジメント〈前編〉―看護管理にITが欠かせない理由
瀬戸 僚馬
1,2
1杏林大学医学部付属病院看護部
2国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野
pp.396-400
発行日 2004年5月10日
Published Date 2004/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100730
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看護管理にはITが欠かせない
「情報」が,ヒト・モノ・カネに次ぐマネジメントの資源であることはよく知られています。現場の感覚としても,看護管理者は常に情報に振り回される立場と言えるのではないでしょうか。朝のベッドコントロールに始まり,患者のもとをラウンドし,スタッフから悲喜こもごもの報告を受け,医師など他職種からの依頼や苦言を聞き,そして院内各部署からの書類に目を通す頃にはもう日も傾きかけていることでしょう。これらは,全て情報活動と言えます。今や,病院の中だけでなく,社会全体に情報の波が押し寄せており,それらに押し流されないためにも,何が大切な情報なのかを見極めることが大切です。このように,情報を効率よく活用することを「情報(Information)+技術(Technology)」,すなわちITと呼んでいます。
さて,「技術」と言えば,私たちに馴染みがあるのは看護技術です。看護技術を活用する場面には,常に「どのような看護をしたいか」という看護の理念やビジョンがあり,技術はそれを達成するための手段と言えます。
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