連載 管理者に求められる医療安全スキル・8
医療機器をめぐる安全管理
鹿内 清三
1
,
青木 孝子
2
1東京海上日動メディカルサービス株式会社
2東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室
pp.1050-1054
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100719
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はじめに
医療機器にまつわる医療事故の報道が絶えない。日本看護協会1)によると,2005(平成17)年1年間に全国で報道された医療事故のうち,看護者が関与した医療事故の件数は84件であった。そのうち,医療機器に関するものと分類された事故は,機器一般で8件,人工呼吸器が4件で,合計12件であった。機器一般には,気管カニューレに接続する器具の間違いが3件,パルスオキシメーターのアラームに適切に対応できなかったものが3件含まれている。また過去5年間では,報道された記事にアラームに関する記載のあった医療事故が20数件あった。
現在の医療現場では,医療従事者と患者の間に医療機器が介在する治療が非常に多い。本稿では,看護師が取り扱う医療機器をめぐる安全管理について,看護管理者が理解しておくべき点を,法律の視点を加えながら解説する。
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