特集 地域を支え,地域とともにいきる
連携施設とめざす患者本位の医療・看護
新設公立病院として地域のニーズにどう応えるか―川崎市立多摩病院の取り組みから
鈴木 まち子
1
,
井上 ふみ子
2
1川崎市立多摩病院
2川崎市立多摩病院医療相談センター
pp.308-313
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100619
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市民の期待に応える医療の実現をめざす
かねてより病床数が不足しており,なおかつ救急告示病院が少なかった川崎市の北部医療地域の医療体制の充実を図るために,「市民がいつでも,安心し満足できる,愛ある医療を提供します」を理念に掲げ,急性期医療を中心とした川崎市立多摩病院(以下,当院)が2006(平成18)年2月に開院した。
2006年は診療報酬の改定があり,患者自己負担額増額や7対1入院基本料の新設による看護師の争奪戦が始まるなど,病院経営にとっては厳しい状況のなかでの開院となった。希望と不安が怒涛のように押し寄せ,管理者として自分の存在価値を見失いそうになりながらも,市民の皆様から「愛される病院」として成長していけるように,試行錯誤しながら職員が一丸となって取り組んでいる様子を紹介する。
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