連載 こもれび輝く日から始まった 私のこだわり看護管理[12]
二十年ぶりの伝言
陣田 泰子
1
1聖マリアンナ医科大学病院看護部
pp.1033
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100589
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今年3月,あるパーティが盛大に行なわれていた。
隣に座っていた医師と話していると,1人の男性が近づいてきた。20年ぶりに会う医師だった。私が看護師をしている間に,その医師にどうしても伝えたいことがあった。すぐに私は「先生,覚えていますか」と切り出した。「美香ちゃんのことを覚えていますか? 美香ちゃんの気管切開,あんなに早く,きれいにしていただいて,私たち本当にうれしかったんです」。その医師は,「そうでしたか」と当時と変わらず,穏やかさをたたえて微笑んでいた。
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