連載 おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために・15
本当の心の通い合いとは―『おくりものはナンニモナイ』
柳田 邦男
pp.774-775
発行日 2006年9月10日
Published Date 2006/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100366
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子どもは遊びの発明家であり天才である。
よくそう思う。幼い子を何の遊具もない広場に放り出すと,すぐにわかる。1人であれ3~4人であれ,その場に慣れてくると,広場で駆けっこをしたり,かくれんぼうをしたり,石ころや棒切れを拾ってきて,地面に何かを描いたり,陣取り合戦をしたり……そこに砂場があれば,山を作ったり川を作ったり……。私の子ども時代は,戦中・戦後のモノのない時代だったから,そんなふうにして,毎日遊んでいた。自分で竹馬を作って遊んだ。雪の日の竹馬行進は,わくわくするほど楽しかった。
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