連載 やじうま宮子の看護管理な日々――看護師長でいこう!・6
思考の楽しみ―「ケアの時代」と衝動殺人
宮子 あずさ
1
1東京厚生年金病院
pp.764-765
発行日 2006年9月10日
Published Date 2006/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100362
- 販売していません
- 文献概要
最近本当に気がかりなこと
最近真剣に「このままで日本は大丈夫なのかなあ」と心配になっています。あまりにも残酷な犯罪がさしたる動機もなく衝動的に実行され,毎日のように人が亡くなってゆく。これが戦争や極端な貧困,飢餓といった極限状態であれば,まだ「状況がそうさせるのだ」と自分をなだめる手もあります。今の救われなさは,それが平時の状況で起こっているという点。人間の本性って,実はとことん残酷なのか――そう思うと,心底気持ちが落ち込んでしまうのです。
この落ち込みを何とかするために,私はいまいろいろと本を読んでいます。まだこれといった一押しの本はないのですが,若者のライフスタイルの変化を軸にした社会学者の本には,しばしば腑に落ちる言葉や解釈が出てくる。これに出合ったときの「そ~かも!」という「わかった」感がなんともいいんですよね。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.