金丸弘美のシネマライフ
シンデレラマン
金丸 弘美
1,2
1ライターズ・ネットワーク
2ニッポン東京スローフード協会
pp.780
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100307
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まるで「ロッキー」のような実話
いかにもアメリカらしく,腕一つでのしあがり,家族を愛してやまないボクサー。また妻は一途に夢を信じ挑戦する夫を支え,家族は一つにまとまり,同じ夢を共有する。まるで映画「ロッキー」だ。ところが,これが1920年代から30年代に活躍したボクサーの実話というから驚きである。
19歳でプロデビューしたボクサーのジム・ブラドックの23歳の絶頂期,幸せな時代から物語は始まる。やがてジムは試合で負傷し惨敗。その頃起こった大恐慌で財産も失い,日銭を稼ぐような試合に出場する暮らしとなるが,怪我が多く,負けが込んでいき,やがてボクサーの資格も剝奪されてしまう。家族を養うために日雇いの港湾労働者となるが,家では冬にもかかわらず電気代が払えず,立ち退きを命じられ,昔のボクシング関係者にお金をカンパしてもらいに行くことを余儀なくされる。
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