特集 地域におけるネットワーク医療・看護の取り組みのいま
制度改革前夜の課題
退院調整における病棟管理者の視座
久保田 聰美
1,2
1医療法人近森会近森病院消化器内科
2高知女子大学大学院健康生活科学研究科
pp.266-270
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100141
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筆者は長年,高知県の健診機関の保健師として勤務していた。そのため,数多くの地域の医療機関に受診者を紹介する立場の看護職として,近森病院(以下,当院)を外部から客観的にみてきた経験をもっている。その後,大学院に進学し,看護管理学を学ぶ学生として,現在の看護部長と出会い,今の職務に就いている。狭義の臨床経験は,大学卒業直後の2年しかもたない筆者が,現在の職務につく決心ができたのは,地域支援病院として開かれた医療システムを目指す当院ならば,過去の経験を広義の臨床経験ととらえ,活かすことも可能ではないかと考えたためである。そして退院調整に関する能力は,そうした経験を活かすことができる代表的な領域ともいえる。
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