Japanese
English
焦点 ロイ看護適応モデル
講演
臨床知識の発展に向けての理論と研究
Theory and Research for Clinical Knowledge Development
Callista Roy
1
,
片岡 万里
2
1Boston大学看護学部
2高知医科大学大学院公衆衛生学教室
pp.2-16
発行日 1991年1月15日
Published Date 1991/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900704
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看護のもつ強さは,アメリカにおける200万人近いRN,そして日本の推定43万人といわれる就業看護婦の数からきています。しかし,それだけでなく,私たち看護婦が共通の信念をもち合わせていること,つまり,人間に対する信念,看護に対する信念,そしてサービス専門職の目的に対する信念を共有していることからもきています。今日,世界の,社会のさまざまな側面において,ヘルスケアや経済,政治,道徳などの危機が叫ばれ,各分野の専門家が対応を迫られています。エイズは世界的な伝染病として脅威を強めており,撲滅への闘いは1990年代には1980年以上に,そして次の世紀には更にそれ以上に厳しくなってくると思います。国際的な出来事に目をやると,麻薬やテロ,環境汚染などの問題があり,アメリカの都市においては,ホームレスや飢餓の問題,また日本では,農山村生活の衰退が問題になっています。私たちは,これらの問題に対応する社会・政治組織の無能さに落胆する一方,何とかしなければならないという思いにかられます。政府には幻滅させられ,その上,テクノロジーは,私たちの道徳的解決能力を越える倫理的問題を起こして,混乱させています。
以上のことは,看護とどのような関係があるのでしょうか,特に臨床知識の発展に向けての理論と研究にどのように結びつくのでしょうか。
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