焦点 ヘルスプロモーション活動の実践と課題
自己効力を高める糖尿病教育入院プログラム開発への挑戦と課題—6ステップ・メソッドを適用して
安酸 史子
1
,
住吉 和子
2
,
三上 寿美恵
3
,
佐々木 雅美
3
,
佐藤 元香
3
1岡山県立大学保健福祉学部
2岡山県立大学大学院修士課程
3岡山赤十字病院6階西病棟
pp.31-38
発行日 1998年2月15日
Published Date 1998/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900436
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はじめに
糖尿病患者教育は糖尿病の治療成績を向上させ,患者が自己管理できるまで能力を上げることを目的として行なうものである。糖尿病などの慢性疾患を対象とした患者教育は,長期にわたり患者の生活を制限する必要がある。これまではこの行動をしたらこういう結果が現れるであろうという期待(結果期待)があれば,行動変容に結びつきやすいと考えられ,知識を提供することが主流であった。しかし,長期にわたり生活を改善し維持することは難しく,知識の提供のみでは行動変容につながりにくいことが明らかになってきた。
また,患者の行動変容を促すためには,自分にはこの行動はできそうだという自分に対する期待(効力期待)を高めることが重要であることが研究によって確認されてきた。この効力期待が自己効力である。
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