焦点 ヘルスプロモーション活動の実践と課題
日本における禁煙指導の実際
増居 志津子
1
,
中村 正和
1
,
大島 明
2
1大阪がん予防検診センター調査課
2大阪府立成人病センター調査部
pp.39-48
発行日 1998年2月15日
Published Date 1998/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900437
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はじめに
喫煙は,さまざまな病気の原因の中で最大で単一の予防できる因子である。日本では成人男性の約6割がたばこを吸っており,年間11万人が喫煙が原因で死亡していると推定されている。このような状況にあって,わが国でもようやく国レベルでのたばこ対策の具体的な方針が示されるようになった。
平成9年度版の厚生白書には,喫煙習慣の本質はニコチン依存症であることが指摘されている(厚生省編1997)。喫煙者の約7割がたばこを止めたいと思っているにもかかわらず,なかなか禁煙できないことや,たとえ禁煙しても50〜75%が1年以内に喫煙を再開するという成績は,喫煙者がニコチン依存症に陥っていることを示している。
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