焦点 看護ケアの質を構成する要素に関する質的研究
研究
患者の日常生活を改善・維持するための看護技術
竹崎 久美子
1
,
塩塚 優子
1
,
三上 由郁
1
,
水谷 信子
1
1兵庫県立看護大学
pp.47-57
発行日 1996年2月15日
Published Date 1996/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900331
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はじめに
看護ケアの質を構成する要素を見いだす目的で実施された先行のデルファイ調査1)において,看護ケアの質を左右する要素として抽出された,9つの要素の内,『苦痛の緩和』『モニタリング機能』『家族のケア』『ケア体制の条件』の4項目において,また,『個別性の尊重』という項目においても,要素が抽出された場面は,日常生活に対する看護援助場面が多く,患者の日常生活を改善・維持する看護援助に関しても,看護ケアの質を左右する要素を含むことが考えられた。
日常生活援助と言えば,看護の中では古くから専門性の一翼を担ってきた業務であり,ことに1つ1つの看護援助技術については科学的根拠や裏づけに関する研究,あるいは患者にとっての満足度の研究など,これまでも数多く研究されている2-3)。しかし,日常生活援助全般において,看護婦がどのような役割を持ち,あるいは援助を行なっているのかについて明らかにしたものは少ない。
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