焦点 看護におけるQOLの研究[1]
文献紹介
看護学におけるQOLの概念と測定—2つの看護婦の論文を通して
筒井 真優美
1
1聖路加看護大学
pp.153-156
発行日 1992年4月15日
Published Date 1992/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900075
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Quality of Life概念の背景
Quality of Life(以下,QOLと訳す)の概念は,1960年代の高度経済成長と都市化に伴う環境破壊や生活問題の拡大に対する反省として,社会学や経済学の分野において「生活の質」の意味で使われ始めた。測定には,経済的指標よりも,満足度,幸福度といった主観的指標が使われた2)。
黒田3)は,広範囲なQOLの文献検索を行ない,QOLの定義には,生活する個人の意識的な側面をとらえているものと,暮らしやすさや生活のしやすさなど,個人生活を取り囲む社会的環境を重視するものの2種類があると述べている。
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