焦点 病院内外の環境をめぐる研究
解説
病院(院内)環境に関する看護研究の動向
金川 克子
1
1金沢大学医療技術短期大学部看護学科
pp.111-116
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900013
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はじめに
フローレンス・ナイチンゲールは『看護覚え書』の中で,「看護とは新鮮な空気,陽光,暖かさ,清潔さ,静かさを適切に保ち,食事を適切に選択し管理すること―こういったことのすべてを,患者の生命力の消耗を最小にするよう整えることを意味すべきである1)」としている。これは,環境の調節が患者の病気回復にとって重要な因子の1つであるとの指摘であろう。
言うまでもなく,人間の健康は環境との関連が深く,中でも病人,乳幼児,老人は環境の影響をもろに受けやすい。同様に,病院内の環境も患者の健康回復やそこで働く医療従事者の健康を左右するものである。
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