連載 看護実践モデルの構築・評価・改善—その方法とプロセス・3
がん治療後に生じるリンパ浮腫に対してセルフケアを支援する実践モデル—ナーシングリンパドレナージュプログラムの構築
井沢 知子
1
1京都大学医学部附属病院
pp.572-580
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681202158
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はじめに
がん治療後に生じる四肢のリンパ浮腫は,慢性的な経過をたどるが,放置すると次第に進行し非可逆性となり完治しなくなる。患者は複合的治療という保存的な治療を続ける必要があるが,苦痛を伴うため途中でやめてしまうこともある。治療そのものの苦痛もあるが,放置すると重症化するなど,リンパ浮腫は患者のQOLに影響を及ぼす。筆者はこのリンパ浮腫という厄介な症状について,患者が主体的に治療に取り組めることを目的に看護実践モデルの構築に取り組んだ。
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