特集 COVID-19は研究にどのような影響をもたらしているか
COVID-19が看護研究にもたらす影響と対応—山形県立保健医療大学のケース
菅原 京子
1,2
1山形県立保健医療大学
2山形県立保健医療大学看護実践研究センター
pp.364-368
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201792
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山形県と山形県立保健医療大学の状況は?
山形県は東北地方南部に位置し,人口約107万人,東京から山形新幹線で約3時間の距離にある(山形県ホームページ)。山形県立保健医療大学(以下,本学)のある山形市は宮城県仙台市と隣接しており,双方の中心地を約75分で結ぶ高速バス・JRが発達している。
この山形県のCOVID-19の感染者発生は全国44番目と遅かった。しかし,2020年3月31日に県内最初の感染者が確認されて以降,家族内感染や職場内感染の事例が増加した。4月18日時点の県内感染者数は人口10万人あたりで全国第18位の58名,東北地方で第1位となった(朝日新聞,2020年4月19日)。山形県は三世代同居率が全国第1位(山形県ホームページ)で世帯員数も多いため,家族間の感染事例が出やすい。また,職場で和やかに話すなど普段ならば好ましい山形県人の行動が,COVID-19の感染では危険な行動となってしまう。
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