特集 COVID-19は研究にどのような影響をもたらしているか
COVID-19が看護研究にもたらす影響と対応—東北大学大学院医学系研究科保健学専攻看護管理学分野のケース
朝倉 京子
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1東北大学大学院医学系研究科保健学専攻看護管理学分野
pp.357-363
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201791
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はじめに
筆者が勤務する東北大学は,1907年(明治40年)に創立され,10学部17大学院,3つの専門職大学院,6つの附置研究所を有する総合大学である。教員3127名,事務・技術職員3207名,学生総数1万7831名(うち留学生1791名)という膨大な数の教職員・学生を配する。いつどこでCOVID-19の感染者が発生してもおかしくないと思えるような巨大組織である。
筆者は2011年の東日本大震災を経験し,これ以上の災害は宮城県では起こらないと期待していたが,2020年,COVID-19のアウトブレイクで東日本大震災のとき以上の経験をしているかもしれないと感じている。とりわけ,今回のアウトブレイクは,「人」を対象とした看護学の研究には影響が大きく,筆者も日々悩みながら模索しているのが実態である。
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