特集 国際学会で発表しよう─その研究が,世界をつなぐ
発表者の立場から1
英語での発表という挑戦を後押ししてくれたもの
樋上 容子
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科ヘルスプロモーションシステム科学研究室博士後期課程
2大阪医科大学大学院看護学研究科
pp.537-541
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201559
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
私は,「スマートな国際学会発表を目指して」において国際学会における口頭発表を実演という形で発表し,発表までのプロセスや発表時の工夫,経験して得た学びについて紹介した。当日は,国際学会での口頭発表に対する動機づけや,何が背中を押してくれたのか,といった質問が多く寄せられた。そこで本稿ではそれらをテーマに述べることとする。
私は学部卒業後,病院での臨床経験や企業での職務経験を経て,2011年度より博士前期課程に進学した。その2年間の中で,精神科病院のインシデントレポートの転倒転落の分析や,認知症患者の薬物療法と活動休息リズムなどをテーマに,臨床の方々と協働で進める研究を実施してきた。こうした取り組みにより研究の面白さに魅了され,以後,博士後期課程に進み,高齢認知症患者のケアや睡眠障害に関する研究を継続している。
現在まで私の研究活動は約7年に及んでいるが,そのうち英語で口頭発表を行なった機会は,フィンランドと台湾で経験した2回である。そして昨年,京都で3回目の英語の口頭発表を行なった。これについて,本稿で紹介する。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.