研究を志す人のために コメント
研究の評価と提言
木下 安子
1
1東京都神経科学総合研究所
pp.487-489
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200904
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はじめに
研究の生命は創造性にある。すでに教科書や成書に示された内容を繰り返し述べるのであるならば,それは人々に何の益ももたらさないし,見向きもされないであろう。
小さくてもよい,キラリと光る創造的な仕事でなければいけない。それは事例研究であっても同じである。たとえ,どんなに苦労をし努力をした事例であっても,他の人によって行なわれていることを踏襲したのであれば,それは研究報告するだけの価値はない。単なる事業報告である。その職場では確かにその事例について看護したということでは意味があるが,多くの人々にその成果を報告するほどのものではない。実は看護研究の中で,まだ業務報告的な内容のものが多いのが現状である。
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