研究を志す人のために
研究結果と考察,要約について
飯田 澄美子
1
1神奈川県立衛生短期大学
pp.246-263
発行日 1983年7月15日
Published Date 1983/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200764
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はじめに
すでに,本誌で,研究テーマの選定1)からテーマ決定後の実際活動とそれに付随するいくつかの問題2),研究計画書に至る過程3),研究計画書作成にあたって4)5)について,それぞれ具体的な解説が行なわれてきた。特に研究計画については,樋口氏が2回にわたり,その計画書作成上の留意点と実際例を,わかりやすく明記されている。研究計画書は,仮説にしたがって研究手順を書いたものであるが,研究の目的は何か,目標は何か,それを明らかにするために,どのような情報を集めるか,その対象は,実際上の研究手順は,集計の手順,解析の計画について書かれるものであることは,すでに理解されたことと思う。実は,このような計画書は,それをたてる段階で,初めから結果の締めくくりを考えて取りかかるのが本則である。もちろん,研究を続けている間に,思いもつかない方向に発展していくこともある。しかし,研究報告の体裁としては,それぞれ1コマごとの問題提起と問題解決があり。たとえ解決にいたらなくとも,解決への接近はみられるものである。
今回は,研究計画にひきつづき,研究結果あるいは成績,考察,要約(まとめ)の部分について,看護研究会,関係学会などの講演集,集録集,論文などから具体例を提示しながら説明を試みたい。
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