英語論文へのアプローチ
「文献学的考察」の論理性
内海 滉
1,2
1千葉大学看護学部附属看護実践研究指導センター
2千葉大学教育学部特別教科(看護)教員養成課程
pp.240-245
発行日 1983年7月15日
Published Date 1983/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200763
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前回の論文(Nursing Research, 1977, Vol. 26, No. 6, pp. 416以下)と同じものを今回も続けて読むことにしよう。
今回は「文献学的考察」にはいりたい。"Review of the Literature"とは「文献的考察」「文献展望」「文献」などいろいろに訳されている。Literatureとは「文献」の意味で,「文学」の意味ではない。ラテン語のlittera「文書」の語に由来する。ここでは研究論文を意味する。すなわち今までの研究論文をふりかえって,これから発表しようとする研究の意義を立証しようとするところである。Literatureは集合名詞で単数扱いにするが,referencesという言葉もある。しかしこれは論文の末尾などにつける参考論文の表には用いるが,Review of the referencesとは言わない。Literatureはreferences「参考文献」よりももっと大きな意味で,研究論文の全体を指すからである。「文献学」の意味で"philology"という単語もあるが,自然科学の領域では用いない。
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