特集 看護研究における参加観察法
第Ⅱ部 参加観察法
質疑応答
S. Y. フェーガーハフ
pp.297-301
発行日 1982年5月25日
Published Date 1982/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200712
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フェーガーハフ博士:グループで話し合われたそうなので,グループとしての質問をどうぞ。
質問:先に,医師が患者のガーゼ交換のときの痛みを緩和する方法としてユーモラスに話しかけるという説明があったが,日本においてはそのような対応の仕方は常識として浸透していないのでこういう場面をみて,フェーガーハフ博士のように,医師がとった痛みの緩和のための方法であるというようには分析できないということが話し合われた。そのように文化の相異によって,1つの場面の分析の仕方が異なるようだが,その文化圏においてそれが常識であればそれでよしとするのかということを伺いたい。もし文化の相違によって分析の視点や結果が異なるということになると,分析の妥当性の評価ではどうなるのか。自然科学なら万国共通で真理は1つということだが,参加観察法の分析においては文化によっていろいろと異なってもいいと考えればよいのか。
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