Japanese
English
海外論文
患者ケアの結果とケアプロセスとの関係
Relationships of Processes of Care to Patient Outcomes
Barbara Given
1
,
C. William Given
2
,
Lewis E Simoni
3,4
,
小形 留美子
5
1ミシガン州立大学看護学部大学院課程
2ミシガン州立大学医学部公衆衛生学科
3聖ヨセフ病院・家族教育センター
4現:東テネシー州立大学家族教育部
5横浜市立市民病院
pp.41-55,61
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200635
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
この研究においては,患者ケアのプロセスとケアの結果に関係があるかないかを検討してみた。ここでは,ケアプロセスの独立変数,すなわち診断計画・治療計画・ならびに治療に対する患者の受容と,ケアの結果の従属変数,すなわち日常活動からみた健康度・臨床所見に基づく健康度・健康状態やケアについての患者の認識の程度・ならびに疾患や治療についての患者の知識や理解力との関係が明らかになった。ケアプロセスとケアの結果を測定するための基準は,文献検討に基づいて作成した。研究のデータは,103人の患者に関して5か月間にわたって継続的に行った患者記録の詳細にわたる調査と,研究の初めと終りに行ったインタビューとによって収集した。独立変数と従属変数との間の関係を明らかにするため,χ2分析と重回帰分析を行った。患者の重症度によって,医療者と患者がかかわるプロセスに差があることを明らかにするため,分散分析を行った。その結果,全ての独立変数と,臨床所見に基づく健康度・疾患や治療についての患者の知識や理解力という2つの従属変数との間に有意の関係があることがわかった。さらにまた,治療に対する患者の受容のレベルが,ケアプロセスにおける最も重要な変数になっていることも明らかになった。
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.