焦点 手術を前にした患者の看護
臨床看護研究1
術前・術後の看護に関する我が国の研究
中西 睦子
1
1神奈川県立衛生短期大学
pp.198-207
発行日 1973年7月15日
Published Date 1973/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200345
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はじめに
F. G. Abdellahが"看護研究の概観"に1)おいて掲げている優先すべき看護の研究の中には看護実践に関係した臨床的諸問題の研究を筆頭に以下15の研究領域が示されている。それは,直接,間接に患者看護に関係する研究はもちろん,病院外の施設の組織パターンの研究から看護における歴史的研究に至るまで,広範且つ多様な領域に及んでいる。しかし,その中でも,看護実践に関係する臨床的諸問題の研究(以下臨床看護研究と記す)の不毛を切り開いていくことが,現段階で最も重要な課題と言ってよいであろう。
本誌では,たまたまそうした臨床看護研究に含まれる術前看護に関する米国での研究を取り上げている(Vol. 6, No. 3, 4)。これと関連させ,我が国において術前・術後の臨床看護研究がどのように進みつつあるかを見ていくことも意義があると思われる。(注1)
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