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海外論文
看護活動の重要性に関する看護婦と患者の見解
Importance of Selected Nursing Activities
Marguerite B. White
1,3
,
中西 睦子
2
1コネチカット大学看護学科
2神奈川県立衛生短期大学
3ワグナー大学看護学科
pp.328-339
発行日 1972年7月15日
Published Date 1972/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200297
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この研究では,50種類の看護活動を抽出し,首都圏の3病院において,その活動に関係した成人の入院患者300名,看護婦100名がその重要性をどらとらえたかを検討した。これらの看護活動は,患者ケアの次の4つのカテゴリーに含まれる。すなわち,1)生理的ニードに対応する身体的ケア,2)ケアの心理社会的側面,3)観察・報告・医療処置の実施,4)退院の準備である。研究参加者は,各々の看護活動を,"極めて重要"かう"不要"までの6段階尺度によって評価した。この研究で明らかになったことは,患者は看護婦に比べて身体的ケアに関心を示し,看護婦は患者に比べてケアの心理社会的側面の充足に関心を示していたことである。また,患者も看護婦も,医師の指示の実施に関する重要性のとらえ方は,きわめてよく一致していた。さらに,両者とも,退院の準備については他の活動に比べてほとんど重要性を認めていないことが分った。このような結果が,看護婦や看護学生にとってどんな意味をもつかがここで論議されている。
抽出された看護活動に係わりをもつ成人の入院患者と,看護婦とでは,その重要性のとらえ方が異なると思われる。患者が,自分の健康にとって何を重要と考えるかは,そのケアに対する患者自身の評価に影響を与えるばかりでなく,そのケアに対する患者の態度にも影響を与える(Henderson, 1966, p. 16)。
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