研究者とともに
「日常生活行動の自立を促すための援助方法に関する一考察」をめぐる検討
薄井 坦子
1
,
新保 恵子
2
1東京女子医大看護短期大学
2日本赤十字中央女子短期大学
pp.125-141
発行日 1971年4月15日
Published Date 1971/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200237
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私たちは,毎日自分の判断で自分の行動を決めながら生活している関係上,他人とのふれあいにおいても,うっかりすると相手の精神活動まで自分の感覚で判断してしまいがちである。日常生活のおつきあい程度であれば,認識のずれに気がついた場合,"人は見かけによらぬもの"と驚くのもごあいきょうかもしれないが,対象のニードに即応しつつ援助することを意図する看護活動にあっては,そんな甘い考えは許されない。
形あるものとして外から把握できないニードをどのようにして認識するか,また自分の援助の意図――これもまた実体のないものであるが――をどのようにすれば相手に正しく認識させることができるか,の本質に迫ることが看護婦の第1歩として重要だと考える。
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