Japanese
English
特集 実践科学としての看護学のための理論
第I部 一般理論
シンポジウム"看護における理論開発"
序
Prologue
Jeanne S. Berthold
1,2,3
,
長谷川 斐子
3
1Frances Payne Bolton School of Nursing
2Case Western Reserve UniVersity
3国立予防衛生研究所
pp.287-289
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200195
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
"理論"というような概念を明確に定義する場合,そこに含まれているあいまいさと複雑さを説明するために,その用語を定義するのに種々の意味論上の技巧を用いなければならない。たとえば,文献中には"一般的な"あるいは"雄大な"行動理論とか"中範囲"理論,"単一領域"理論などのほかに,理論の"水準"についてのさまざまな内訳がみられる。特別な意味に理論を分類したくない人々にとっては,"理論式""モデル"あるいは"経験上の一般化"という用語が有用である。このようにして理論を本質的に限定すると,どんな普遍性とも適合できなくなるのは明らかである。したがって,種々の見解の本質を理解できない語義上の違いで混乱することのないようにするためにも,その用語について他人がいかに使っているかを理解しようとするのはわれわれに課された義務である。
今日問題となっているのは次のようなものである。すなわち,看護婦によって設定された目標を達成するために有効でかつ必要な知識の概念的構造について,種々の見解を討議することと,それらを発展させるための接近である。きょうの討議の骨組みを確立するために,この問題について私がかつて書き記したときに,意味があると思ったことを述べてみたい。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.