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海外論文
入院患者への口腔衛生の指導と歯苔形成
Oral Hygiene Instruction and Plaque Formation During Hospitalization
Joleen M. Kloke
,
Ardith G. Sudduth
,
森 知子
1
1東京大学医学部保健学科疫学教室
pp.162-168
発行日 1970年4月15日
Published Date 1970/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200177
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歯を清潔に保つためには,種々の要因が関与している。すなわち,食物と唾液の自然洗浄作用,咀しゃく器官の効率,咬合の状態,食物の咀しゃく場所,咀しゃくの習慣,歯ブラシによる人工的清掃行為などである1)。食物や粘液や微生物からできている軟い肥厚物(以下歯苔Plaqueと称す)は,自然に,あるいは,人為的にくり返し除去されることが必要である。この研究は,入院期間中の患者が歯苔形成を減少させるために,歯ブラシの使い方の指導が効果的であるかどうかを評価することを目的として行なわれた。
口腔衛生(Oral hygiene)には,二つの側面があり,これらについては,最近の看護雑誌などに考察されている。GinsbergとYoderによる腎不全患者での研究では,口腔衛生はその技法より回数が判定の清潔維持となると述べられている2)。PassosとBrandによる研究では,一般に使用されている口腔衛生用具3種についてその効果を評価した3)。これまで,歯ブラシの使い方の指導が,入院中の患者の口腔衛生に役だっかどうかという観点での評価はなかったので,この研究では,この点に焦点をあてた。
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