看護研究相談室
TATという研究手法の概略について
小嶋 謙四郎
1
,
三沢 恭子
1早稲田大学
pp.370-371
発行日 1969年10月15日
Published Date 1969/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200160
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質問
現段階の看護研究分野では,本誌の掲載論文を見ても,あるいは学会その他で発表されたものを見ても,独自の理論や方法論の開発が少ないように思います。どれをみても,かなりのものが他の行動科学の分野で開発された研究手法とか心理学的手法を用いているように思います。歴史の浅い看護研究分野では他分野の手法を応用しなければならない現状にあることはわかりますが,それぞれの分野で開発されたものは,それぞれの目的のために開発されたものであって,単にその手法だけをとり入れることは,危険ではないでしょうか。それぞれの手法がどういう目的でつくられたものであり,どういう点が応用できるのかを,私たちとしては,はっきり理解しておかなければならないと思います。その意味から,よく耳にする心理学的手法の「TAT」について,どういう目的で,開発されたものか概略を説明していただきたい。また,私たちの看護研究に,どういう面で利用できるかを教えていただきたい。
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