技術講座 血液
TAT,PICの測定法
福田 晃子
1
,
島津 千里
1
,
宮澤 幸久
2
1帝京大学医学部附属病院中央検査部
2帝京大学医学部臨床病理学
pp.451-457
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905362
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新しい知見
TATは血中でのトロンビン生成を示す凝固系マーカーとして,またPIC(PPI)はプラスミン生成を反映する線溶系マーカーとしてDICなど血栓性疾患の診断や治療経過の指標に有用な検査である.DICは凝固亢進状態とそれに伴う二次線溶亢進状態をきたす症候群であるが,病態は多様で,基礎疾患により凝固・線溶活性のバランスが異なる.敗血症ではPIC/TAT比減少:凝固優位であり,また白血病,血管病変ではPIC/TAT比上昇;線溶優位となる.TAT,PIGは厚生省DIC診断基準の補助的検査として,可溶性フィブリンモノマー複合体(SFMC),FDPならびにDダイマーなどの凝固・線溶マーカーなどの結果と合わせて総合的に解析する.
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