特集 知的財産としての看護研究─研究成果の特許化
大学等学術研究機関における産学連携活動・知的財産活動の必要性
飯田 香緒里
1,2
1東京医科歯科大学研究・産学連携推進機構
2産学連携研究センター
キーワード:
産学連携
,
知的財産
,
研究成果
,
共同研究
Keyword:
産学連携
,
知的財産
,
研究成果
,
共同研究
pp.414-420
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100948
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
わが国は少子高齢化社会の加速という社会問題を抱え,医療,介護,福祉の充実は喫緊の課題といえる。また,わが国の貿易赤字は拡大しており,その要因の1つは医療機器や医薬品の輸入超過にあるといわれている。国内には優れた技術力が存在するにもかかわらず,医療産業として成立せず,現場のニーズが活かされていないことが問題視されている。
このような社会背景の中で,いくつかの大学の看護研究分野からは,看護・介護の高度化・快適化につながるアイデアが創出され,製品として産業と結びつき,国民・患者の健康や福祉に貢献する事例も出てきている。さらに,看護研究が果たす役割,すなわち産業に直結する貴重な臨床ニーズ,社会の課題を解決する高度な知見が存在していると考えられる。
看護研究を通じた社会貢献活動を効率的に展開するためには,産学連携活動・知的財産活動が必須となる。そこで本稿では,大学における産学連携活動・知的財産活動の重要性を知っていただくために,現状や歴史的背景,産学連携活動を実施する上での留意点などを紹介していく。
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.