特集 知的財産としての看護研究─研究成果の特許化
知的財産としての看護研究―看護研究の特許化を中心に
佐々木 明子
1
,
田沼 寮子
2
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
2東京医科歯科大学
キーワード:
知的財産
,
看護研究
,
特許
Keyword:
知的財産
,
看護研究
,
特許
pp.408-413
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100947
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はじめに
わが国では,2014年度に看護系大学が226大学となった。大学院についてみてみると,1994年度の修士課程7大学,博士課程3大学に比べて2014年度は修士課程149大学,博士課程75大学となっており(文部科学省資料),ここ20年間の間に飛躍的に増加している。それに伴い,看護研究・教育・実践も日々発展している
このように発展し続ける看護における諸活動の成果を,研究論文や書籍などにまとめて公表することはきわめて重要である。また,同時に可能であれば,そうした研究成果を特許などの知的財産として登録し,その知的財産を発明者の特権として守るとともに,広く国内外に発信していくことも今後一層望まれる。看護研究・教育・実践活動を行なう中で,早い段階から常に,研究成果の知的財産としての価値や保護を視野に入れておくことが重要であると考えられる。
知的財産としての特許は,医学や工学等の分野では一般的によくみられる(医学:4641件,工学:2701件,それぞれ2004~2013年度の総計)が,看護学においてはこれからのテーマといえる。今後さらに多く出願・取得されることが期待される。
そこで本稿では,看護研究の知的財産としての特許を中心に,看護分野における動向と特徴などについてみてみたい。
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