焦点 看護と工学の連携─加速度センサの開発を出発点として
扉
金井Pak 雅子
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1東京有明医療大学看護学部看護学科
pp.552-553
発行日 2011年10月15日
Published Date 2011/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100575
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看護基礎教育において,看護技術を学生に対していかにわかりやすく,かつ効果的に教授するかは,永遠の課題である。科学技術の発達に伴い,臨床現場において提供される看護技術も年々複雑かつ進化しているからである。さらに精密機器の導入もみられてきており,看護師はそれらの機器を駆使して,常に最新の情報を取り入れながら看護ケアを提供していくことが要求されている。そのような臨床現場の変化を受け,看護基礎教育においても,教授すべき内容は年々増加の傾向にある。
本焦点は,看護基礎教育における学生の技術習得を効果的に,かつ効率よく教授する仕組みを看護と工学との連携においていかに開発するかということをテーマに,筆者らが行なった研究の取り組みを紹介するものである。筆者の所属する東京有明医療大学は,2009(平成21)年4月に開学した。立地する江東区は東京湾に近く,まさに海の向こうを見据えるウォーターフロントの大学として新たな知識を国内外に発信する役割を担うために,「情報」と「国際」をテーマに看護学科が出発した。筆者は,かねてから工学の研究者との共同プロジェクトを継続して行なってきていることから,新たな大学において新たな知識を開発・発信してさらなる飛躍を遂げるべく,情報分野に長けた研究者と基礎看護技術を担当する教員たちに呼びかけ,工学分野の研究者と連携する共同プロジェクトとして,看護技術習得に向けた支援システムの開発に臨んだ。
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