焦点 看護にSOCをどう活用するのか
扉
戸ヶ里 泰典
1
,
山崎 喜比古
2
1山口大学大学院医学系研究科
2東京大学大学院医学系研究科
pp.478
発行日 2009年12月15日
Published Date 2009/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100398
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sense of coherence(首尾一貫感覚,コヒアランス感;SOC)とは,簡単にいえば自分自身の生活世界に対する見方・向き合い方の感覚である。イスラエルの健康社会学者A. アントノフスキー(Antonovsky)によれば,この感覚は,生活や人生に存在するストレッサーを成功的に処理し,健康に導く機能をもつとされている。
筆者の出身校である東京大学大学院の健康社会学教室では,教室主任の山崎喜比古准教授を中心として1996(平成8)年頃より健康生成モデルとSOCの理解,およびSOCスケール開発を目的とした「アントノフスキー研究会」を実施し,その後2001(平成13)年より,SOC概念の理解とその研究推進や最新の知見について議論する「SOC研究会」と名称を変えて,いまなお研究を続けている。そのメンバーが中心となって2008(平成20)年5月には,SOC研究のガイドブックともいえる『ストレス対処能力SOC』(有信堂高文社刊)を刊行した。
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