焦点 看護研究におけるアフォーダンスの可能性
扉
川原 由佳里
1
,
谷津 裕子
1
,
吉田 みつ子
1
1日本赤十字看護大学
pp.510
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100341
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アフォーダンス(affordance)とは,「生き物の環境にあり,生き物が自身の振舞いを自律的に導くために直接的に利用する特別な水準の情報単位─すなわち,環境の『意味』あるいは『価値』と呼ばれているもの」(本号,p.511)を意味する生態心理学の基底的概念であり,米国の心理学者,ジェームズ・J・ギブソンによって提唱された。
環境における生き物(人間や動物)のさまざまな知覚を「環境が提供する意味や価値」から捉えたこのアフォーダンス理論は,従来の知覚・認識論を根底から覆すものとして,ギブソンの提唱以来いまなお注目を集めており,その影響は心理学・哲学,さらには美術・建築などの芸術分野にまで幅広く及んでいる。
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