焦点 看護学の基盤形成にいかすメタ統合―質的研究の蓄積と活用
[研究の実際]
メタ統合で明らかになった終末期がん患者を抱える家族員の体験
眞嶋 朋子
1
,
佐藤 まゆみ
1
,
増島 麻里子
1
,
柴田 純子
2
,
神間 洋子
1
,
櫻井 智穂子
3
,
小坂 美智代
3,4
,
伊藤 道子
5
,
本田 彰子
6
1千葉大学看護学部
2千葉県がんセンター看護部
3千葉大学大学院看護学研究科
4札幌市立大学看護学部
5前千葉大学大学院看護学研究科
6東京医科歯科大学大学院
キーワード:
メタ統合
,
終末期
,
がん患者の家族員
,
研究方法
Keyword:
メタ統合
,
終末期
,
がん患者の家族員
,
研究方法
pp.395-401
発行日 2008年8月15日
Published Date 2008/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100331
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はじめに
千葉大学21世紀COEプログラムでは,これまでに蓄積された看護の実践知を統合すること,そして日本文化に即した看護実践モデルを作成し,実践現場での検証や学際的分析,評価を通して異文化比較を行ない,看護学の体系化をしていくという目標を掲げていた(図1)。
COE研究のメンバーは,各々サブプロジェクトのなかの1つの組織に所属しCOE全体の目的や,質的研究のメタ統合(以下,質的メタ統合)の方法論について検討を行なった。
我々は質的メタ統合により,看護実践知の統合を行ない,その後,国内4か所の全国調査を行なって質的メタ統合の結果を補完し,終末期がん患者の家族看護実践モデルを作成した。
本稿では,質的メタ統合を用いた研究(佐藤ら,2006)の方法を,具体的に紹介することとする。
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