焦点 看護の知の発展に向けた東アジア博士後期課程の協働
第6回東アジア看護学研究者フォーラム(EAFONS)会議より
日本における学問的な看護の知の発展―The 6th EAFONS Conference “Keynote Address 1”より
南 裕子
1
1兵庫県立看護大学
pp.265-273
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100199
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問われる「看護とは何か」
海外ならびに日本国内からお集まりの皆様,ありがとうございます。皆様の前で,アカデミックな看護の知の発展についてお話できることは大きな喜びです。私は最近,学者としてというより,日本看護協会の会長として看護職の仕事を発展させる活動に力を注いでおりますので,このテーマに対してどのような貢献ができるのかはわかりませんが,チャレンジをしてみたいと思います。
日本において,最初の看護学の学士プログラムは1952年に高知女子大学で始まりました。この時は家政学部看護学科でした。最初の大学院修士課程は千葉大学で1979年に設立されました。博士後期課程は,看護学ということでいきますと1988年の聖路加看護大学で,私は当時そこで仕事をしておりました。また,看護学ということではなく,健康科学に関連する保健学ということでみますと,東京大学が1967年に博士号の課程を設けています。これらが非常に大まかな日本における大学での看護学教育のスタート地点といえます。
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