焦点 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチをめぐって
宮坂論文を読んで―研究成果を臨床で役立てるために
福嶋 好重
1
1横浜市立市民病院リエゾン精神専門
pp.391-396
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100028
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編集室より:宮坂論文の査読を進めるなかで,濱口恵子氏(癌研究会有明病院副看護部長)は,宮坂論文の「結果」において,大丈夫という保証はないという思いをがんサバイバーの方はずっと持ち続けながら不安を実感するか今を前向きに過ごすかに分かれる重要なポイントとしてあげられていた気持ちの切り替えに着目されました。そして,リエゾン精神専門看護師からの示唆が加われば,臨床看護場面におけるこの研究の意義がさらに多角的に浮かび上がってくるのではないかといったご指摘をいただきました。そこで,気持ちの切り替えという点で看護としてどのようなことができうるのか,また患者・がんサバイバーが前向きに気持ちを切り替えることができない時にはどのようなケアができるかについて,リエゾン精神専門看護師からのコメントをいただいたのが本稿です。研究成果を実際の看護場面で役立てていくにあたっての有益な視点が含まれているものと考えます。
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