焦点 看護研究におけるメタアナリシス
―翻訳―禁煙への看護介入―Cochraneデータベース/システマティック・レビューより
綿貫 恵美子
1
,
岡 有美
2
,
菊地 千鶴子
3
,
シェザード樽塚 まち子
1
,
時田 純子
4
,
鈴木 紀子
5
,
藤本 薫
6
,
佐々木 裕子
7
1北里大学看護学部
2社会福祉法人聖母会聖母病院産科棟
3相模原市保健所
4前北里大学大学院看護学研究科修士課程
5埼玉県立常磐高等学校
6北里大学大学院看護学研究科
7杏林大学保健学部看護学科
pp.199-218
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100011
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この文献を取り上げる意義――訳者らより
本焦点における先の概論を受けて,ここではメタアナリシスの理解を深めるために,手本となる先行研究の紹介をした上で,そのクリティークを提示したいと考える。本来なら国内文献が望ましいが,残念ながら看護領域に該当する文献は見当たらない。そこで海外文献,なかでもメタアナリシス(メタアナリシスの手法を用いたシステマティック・レビュー)を専門としていて,レビューとしての最高位の質を有し,インターネットでもその全文を読むことが可能なCochrane Libraryのなかから,看護介入を扱った研究を取り上げることとした。また,どの専門分野の看護職者が読んでも理解可能な内容であることを考慮し,「禁煙への看護介入」の効果を検証したこのレビューを選定した。
長い論文の全訳ではあるが,メタアナリシスに関心をもち,その実践を検討している方々にとっては詳細な記述こそが有効であるだろう。後述のクリティーク(本号45ページより)では,理解しやすいよう文献中で用いられている専門用語の簡単な説明を加えながら,メタアナリシスの実施手順に沿って方法論を評価した。これら2つの内容が,読者のメタアナリシスの理解と実践につながればと思う。
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