特集 オンラインクラス・オンライン相談
妊娠・出産・育児の不安を解消し,情報を届けるオンライン助産活動のススメ—マーケティングリサーチと交流集会から,現代の女性に届く情報提供方法を考える
横手 直美
1,2
1中部大学大学院生命健康科学研究科
2中部大学生命健康科学部
pp.234-239
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202007
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新型コロナウイルス感染症(以下,コロナ)は,妊婦やパートナー,産後の女性とご家族,そして助産師にも多大な影響をもたらした。筆者が所属する中部大学は,母性看護学臨地実習で7施設のご協力を得ているが,全ての施設でそれまで「当たり前」だった,対面での集団指導による出産準備教育や産後のクラスが中止となった。
筆者はNPO法人フィット・フォー・マザー・ジャパンのメンバーでもあり,運動で妊婦と産後の女性を応援するために,主に助産師の運動指導者を育成している。コロナ禍以降,オンライン講座を開始したことで,全国(時に海外もあり)の助産師と話し,現状を知る機会に恵まれた。そこでよくお聞きするのは,「母親教室ができない」「妊婦さんやご家族の不安が増えて個別指導のきりがない」「運動不足で妊娠中のトラブルが増えた」「遷延分娩や骨盤位が増えた」「産後にメンタルヘルスの問題が起こることが増えた」という深刻な現場の悩みであった。
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