特別記事
潜在助産師に再び活躍できる場を!—佐賀県助産師リカレント教育事業
佐藤 珠美
1,2
,
中野 理佳
1,2
,
髙﨑 光浩
1,3
1佐賀県リカレント教育事業実施委員会
2佐賀大学医学部看護学科
3佐賀大学全学教育機構
pp.162-168
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201989
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事業立ち上げの背景
佐賀県の周産期医療体制と助産師不足・偏在
佐賀県の産科医師の偏在指標は8.8で,44位と全国平均を大きく下回り,5つの医療圏のうち4圏域は相対的医師少数区域(下位33.3%)に含まれます(2019年厚生労働省発表の暫定値より)1)。そして3つの市町には産科がありません。出生場所は病院が2割,診療所が7割と全国(病院5割,診療所4割)に比べ診療所に偏っています2,3)。
助産師数は237人4)と少しずつ増加しているものの,全国でも下位集団に位置し,人口10万人対助産師数も全国平均を下回っています。就業場所は病院が5割,診療所が4割で,出生数に対して病院に偏在しています。医療圏別の助産師1名当たりの年間出生数を見ると,3病院と6診療所がある医療圏では19.1名,病院がなく2診療所の2つの医療圏では51.3〜60.1名となり,地域偏在も大きくなっています3)。
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