連載 日本の「助産師職」のルーツを究める旅をご一緒に 産科医・楠田謙藏氏による産婆支援の足跡を追って・1【新連載】
子どもは身体の摂理に導かれて産み落とされた
吉村 典子
pp.98-102
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201975
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お産体験を聞かせてもらう旅の始まり
◆わが子を危険な目に遭わせた反省から
『助産雑誌』を購読する助産師の皆さんは,今,どのような仕事に一番働き甲斐や,醍醐味を感じておられるのだろうか。
私は,1960年代末に陣痛促進剤による,ひどい難産と出会った。順調な妊婦生活だったのに,陣痛促進剤の点滴につながれ,無理ないきみを強要された分娩。5時間後に,吸引器が半死半生のわが子を引き出し,終了した。難産理由の説明はなかった。
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