特集 母親と助産師の経験から授乳支援を考える
扉
pp.815
発行日 2021年11月25日
Published Date 2021/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201917
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妊娠中に母乳育児を希望していたり,「当たり前」だと思っていたりした女性が,出産後に思いがけない困難に直面することがあります。授乳を肯定的な経験と捉える女性がいる一方で,「母乳をあげたかったけれどさまざまな理由で人工乳にした」経験については,肯定的な意味を見出す女性もいれば,母親としての自己の喪失を感じる女性もいます。
授乳支援をする助産師もまた,母乳育児の良さを知っているからこそ積極的に推進したい思いと,そうすることで母親に生じるかもしれない負担を軽減したいという思いの間で揺れ動き,葛藤を抱えているのではないでしょうか。
授乳は,赤ちゃんの生存に欠くことのできない行為であり,親にとっては1日も欠かさず,日に何度も行う育児のひとつです。それが女性にとっても,赤ちゃんにとっても,家族にとっても肯定的な意味を持つために,助産師は何ができるでしょうか。
母親・父親の授乳の経験と,助産師の授乳支援の経験を通して考える特集です。ご感想やあなたの経験談をお待ちしています。
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