連載 りれー随筆・383
生涯続けられる仕事,それは助産師
佐々木 紀子
1
1札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル
pp.982-983
発行日 2016年11月25日
Published Date 2016/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200645
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今年の7月で私は還暦を迎えました。臨床経験15年目からの20年間は,看護師・助産師教育に携わっていました。臨床現場は20年ぶりですが,学生の実習引率,助産師教育ではときどき一緒に分娩介助をしていましたので,臨床から離れていたという実感はありませんでした。
実を言うと助産師の仕事(分娩介助,産褥ケアなど)が楽しいと思えたのは,助産師教育に携わり,学生と妊産褥婦さんにかかわるようになってからです。おかしな話ですが,朝も晩も関係ない開業助産師の母の仕事を見て,決して助産師にはならないと思っていたにもかかわらず助産師になりました。「助産所を継がないともったいない」と周囲から言われたことに反発していたからだと思います(まったく大人気ない話です)。しかし,「開業助産師のところに生まれて,助産師として素晴らしい環境で育ったんだ,羨ましい」とよく言われていました。
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