連載 りれー随筆・364
大切なことは少なくてシンプル
下田 佳奈
1
1聖路加国際大学大学院博士課程後期
pp.352-353
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200186
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連続テレビ小説「カーネーション」
2014年の上半期,ちょうど再放送されていたNHKの連続テレビ小説「カーネーション」にハマり,半年間毎朝楽しみに鑑賞していました。「カーネーション」は大阪岸和田市の世界的デザイナーたちの母親,小篠綾子さんをモデルとする主人公の小原糸子が洋裁という自分の夢にひたすら向き合う,一見すると朝ドラっぽい物語です。しかし終始一貫して丁寧に描かれていたのは,人が「生きる」ということ,「死ぬ」ということ,そして「老いる」ということでした。朝ドラですから,ただの娯楽として観覧する程度がよいのでしょうが,微細にわたる観る人の感情を揺さぶる描写に目が離せませんでした。
私はある時期「生きることとは何か?」を真剣に考えた日々がありました。大げさですが,この「カーネーション」を観ていた頃がその2回目で,そして1回目はインドでの日々です。
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